頭脳派×赤ずきんちゃん

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  窓からそっと中の様子を伺ってみると、じいやは寝巻に着替え包帯を巻き直してベッドに入り、イヤホンで音楽を聴きながら本を読んでいました。 (よ、よし、今なら――…) そう思った時です。 「何をしてる?」 後ろの方から、青頭巾ちゃんの声がしました。 「えっ、あ、いや、俺はその!」 「まさか…アンタも見舞いにきてくれたのか」 「ああ、まあ…」 「そうか、グランパも喜ぶだろう」 その小さな笑みに再び良心が激痛を訴えます。肉体狼さんは本当は誰より意味もなく優しい子なのです。 しかしここまで来たら引き返せません。 青頭巾ちゃんが肉体狼さんに背を向け、ドアノブに手をかけました。 (今だ!!!!!!!!!) がばっ!と、肉体狼さんが襲いかかった瞬間――… 『甘い!!!!!!!!!!』 ズガガガガガガッ!!!!!!! 激しい銃声が響きました。 青頭巾ちゃんが隠し持っていた銃(PPD32)を乱射したのです。 「なっ、お前、油断してなかったのかよ!?」 『イベント開始と同時に貴様ら肉体派から集団暴行を受ける俺が1分1秒でも貴様に気を許すと思ったか!!!!!!!!』 『俺じゃないけど悪かった!!!!!!!!!』 多い時には1分以内に肉体派が8人、応援で肉体派3人が拳握って遊びにきたりします。  
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