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pm 9:00
夜9時。
私は、約束通りに丘の下公園にいる。
2分3分待ってれば、希在はやってくると思って少し早めにきた。
予想は的中。
9時2分、希在が自転車に乗りながらきた。
「塾お疲れーっ!」
緊張していて、妙なテンションの私。
「おう。」
「…あの、返事聞いてもいいかな。」
「いきなりかよっ!!」
と、希在から一発お見舞いされる。
「いったぁ!」
希在は、困ったような顔をしながら、私に言った。
「場所、移動しねぇ?」
「あ…、そうだね。人多いしね。」
そういって、私たちは移動。
ベンチがあるところまできた。
「知海、隣どうぞ?」
「あ、私はいいよ(笑)。」
「んな、遠慮すんなって。」
ベンチにある砂を叩いてくれた。
だけど、私は希在の前で立っているのが精一杯だった。
「…、沈黙しすぎよっ。」
「知海、知海。ちょっと、こっち向いて。」
え?と、驚きながらも希在を見る。
すると、希在が私の顔を、くいっと上にあげた。
「な、何っ??」
「いや、可愛いと思っちゃって。」
「可愛いって、私が?」
私より背がいつのまにか大きくなってた希在を見上げて、私は、顔が熱くなる。
今、可愛いって言ったよね?
希在が私に言ったよね?
「知海、妹みたいな存在。」
「はぁっ!?」
さらに熱くなる。
顔だけじゃない。
もう、体全体が熱い…。
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