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と、いうより、
超インドア派な有希がペットを飼おうなんて、
そんな健全且つフレンドリーな事思うはずもなかったので、
この地に住んで3年近くにもなるが、
ペットショップなどというジャンルは全く自分とは無関係。
ここに店があった事に、まるで気づかなかったのは、不思議ではないだろう。
「おまたせしました!」
稍して自動ドアが開くと、真っ赤なエプロンをつけた天使が再び姿を現した。
最高の笑顔とともに。
有希の心臓は再びドキンッと跳ね上がり、
同時に呼吸血圧脈拍は急上昇。
全身金縛りにあったかのように硬直し、
何故か背筋はありえないほどにぴーーーんとのびていた。
「これ、店の袋なんですけど…ビニールだし、今度は二重にしたんで破れないとおもいますよ?はいどうぞ」
まるで鈴を転がすような声…
あぁ…ここにヴォイスレコーダーがあったら、
きっと天使の全ての声を録音し、
四六時中聞きまくり、
お休みの子守歌に、
お目覚めの目覚ましかわりにと、
全てに活用したのに…
ついほんの数時間前まで、
二次元巨乳美少女に萌えまくり、
はぁはぁと怪しい呼吸とともに同人誌を買いあさっていた自分はいったいどこに消え去ってしまったのだろうか。
有希は黒縁メガネから、うっとりと天使を見つめまくっていた。
男…だよな…
俺と同じ男なんだよな…
いいや性別なんか、もうどうでもいいや…
ってかもう、
全部が全部どーでもいいや……
それよりなにより…………
っっっっ 萌 ―――――――!!!!!(叫!!あ、心の中で)
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