依存症

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  あなたは、まるで、危ない薬みたいに甘い。 でも、そんな危ない薬なんていらない。タバコもお酒もいらない。 あなたがいるだけで、私は最高にハイになれるから。 そしてあなたがいなければ、深い泥の中に沈み込む。 今日もあなたを探す。 あなたが私のすべて。 あなたにとって私の存在がどんなにちっぽけだろうと。 あなたは私のすべて。 なんて甘いのだろう。 とろりと黄金色に輝く蜂蜜みたいに。 お酒のように感覚が麻痺していく、タバコみたいに少し味見をしただけで、もう1本吸わずにはいられない。 危ない薬と同じくらいにやめられなくなるの。 それが、あなた。 その声も、肌も、吐息でさえも。甘くて。 すべて、飲み込んでしまいたくなるの。 それが、あなた。  
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