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レイチェルとリースは草原を抜けて岩地を歩いていた
植物などはなく、枯れた大地であった
ふとリースが
「…もうすぐね」
と呟き
「レイチェル これを見て」
と言って地面を指した
レイチェルは指されたところを見た
「! これって…」
「そう これがレザルの足跡よ」
リースが指したそれは巨大な足跡だった
大きさは、優に3mは越すであろうものだった
「この足跡がきっかけで、あの洞窟が『レザルの巣窟』と呼ばれる由縁になったの 肝心のレザルは、まだ見つかっていないけどね」
「こんなに大きい動物もいるんだね… 驚いたよ」
レイチェルは足跡を眺めながら言った
「さ、洞窟はもうすぐよ 行きましょう」
リースは歩きだす レイチェルもそれに着いていく
やがて、二人は大きな洞窟の前まで来た
洞窟は大きく口を開けて佇んでいた
「レイチェル、ここからは油断は禁物よ 洞窟内には竜の手下達がたくさんいるわ 私やブランカでさえも手こずった相手も出てくる 気をつけて」
リースのその声と眼差しは、真剣そのものだった
「うん 絶対にお父さんを助ける そう決めたもん」
レイチェルは杖を強く握りしめた
「さあ、行きましょう!」
「うん!」
二人は洞窟の中へと走っていった
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