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家に戻ったレイチェルは早速魔道師のローブと帽子を着た
(お父さんみたい…かな?)
レイチェルは何度も鏡に映る自分の姿を見た
「へー 似合ってんじゃん、姉ちゃん」
扉から少年の声がした
「ジェイ君か、のぞき見なんて趣味悪いよ」
レイチェルはジェイドの方を向いて言った
「で、姉ちゃん これからどうするの?」
ジェイドは深刻な口調で言った
「ジェイ君なら、分かるはずよね」
ジェイドは表情を変えず
「だろうと思ったよ 旅に出るんだね 父さんみたいに」
レイチェルは荷物をまとめ、準備を整えた
「本当に行くのかい?」
レイミーは心配そうに言った
「うん もう決心はついてるから それじゃ行ってくるね」
そういうとレイチェルは馬車に向かって歩いていった
すると後ろから
「姉ちゃん!」
ジェイドの声がした
レイチェルは足を止めた
「…気をつけてね」
レイチェルは振り返って微笑み、静かに頷いた
そして馬車に乗り込んだ
馬車は発進した
徐々に小さくなる村人達を眺めながら、レイチェルは軽く嗚咽を漏らした
~序章 終~
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