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最初の定期テスト期間。
うちの高校は
最初の中間テストが
1年を通して一番難しいという
変わった学校なのだ。
「テストのせいで部活もなくて
ストレス溜まりっぱなし…」
サキが疲れた顔で嘆く。
「ゴ-の部活今日までっしょ?
明日みんなでカラオケ行かね?」
サキはすぐ現実から逃げたがる。
サキは普段から普通に
勉強はしているらしいが
テスト用の勉強が苦手なのだ。
テストごとに順位を出す
うちの高校では
タイプがよくわかる。
サキは順位でいうと
いつも真ん中より少し上ぐらい。
テスト用に
ヤマをかけるのが苦手だから
順位にするとあまり良くない。
「亮介って平気なの?」
サキが亮介に話しかける。
「2年の最初らへんの分は
編入試験の範囲だったから
たぶん普通に勉強すれば平気。」
「俺とゴ-ぐらいか、
頑張んなきゃいけねぇのは。」
サキが溜め池をつく。
「いや、全員がんばるよ。
サキとゴ-は余計に頑張らないと
いけないんだよ?」
グサッと言い放つシュンの横で
うなずきまくる善人。
それを見て笑う俺と亮介。
サキがふて腐れて
横で寝ているゴ-の背中に
「バカ」と指で書いた。
その帰り道
シュンはバイトがあったし
善人がサキに付き合って
勉強するというので
俺は途中まで亮介と
帰ることにした。
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