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緊張しているのだろう。僕は手汗をかきはじめた。
勇気を出して話し掛けるべきだろうか。
よく分からないこの状況。
何か聞いてみる価値はある。
「…あのー…」
久々に声を出した時の、あの寝起きのような声が出た。
それと同時に少女は肩をびくりとさせ、大きな瞳をこちらに向けた。
「…」
そしてその瞳からは溢れ出す涙が伺えた。
「…ぅっ、う」
嗚咽しながら泣き始めたのである。
「…、え…」
どうしようか
何故泣いているのか。
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