目覚め

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「なんで…泣いてるの?」 躊躇がちな声でそう尋ねた。 しかし彼女の耳には届いていないのか、ただ涙をこぼしながら微かに肩を上下させるだけだった。 困った。 僕は理由も分からず泣いている美少女を慰められる程器用な男じゃない。 自然と小さな溜息が出た。 どうしたらいいのだろうか。 右手を自分の頭に当てて髪をくしゃくしゃした。  
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