目覚め

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「…」 誰もいない。 ただ誰もいない車両であった。 異常な人の少なさ。 違和感を感じない訳がない。 殺風景な車内は思った以上に不安定な感覚を起こした。 異様な恐怖感も抱えながら、僕はそのまま次の車両に進む。 相変わらず窓の外は真っ暗で何も見えない。 …あ もう一つ違和感の原因があった。 車内に… 広告が一つも見当たらないのだ。 窓にも、天井にも、何処にも…。 と、 周りから視線を前に戻した時だ。 次の車両に、 何か いや 誰かがいるのが見えた。
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