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カプリが後から疲れた顔で食卓に現れた。
ファムはやはり、後から食べるという。
全員が揃ったところで、朝食は始まった。食べてる最中の会話は、大抵が、今日の日程の打ち合わせだった。それが、半月という間の習わしになっている。その会話を下に、カリンが夕食を準備するのだ。全員が顔も揃えないのに、人数分作っても材料が無駄になる。それは、サシャが暮らし始めて最初に告げられたことだった。
「私は、託児所にライトを預けて、掃除の仕事へ行きます。確か、カリンさんとルティアナさんも邸を空けるのですよね」
一通り食べ終えたマナが、フォークを置く。マナには、禁忌を犯して生んだ息子が居る。息子の食事代だけは稼ぎたいと掃除の仕事を始めたのだ。その間、息子のライトは、カリンとルティアナが預かる。両方が居ない時は、第二等星警備警察隊の陣地にある託児所へと夕方までライトを預けることになっていた。
「はい、博士のお手伝いに迎ますの。留守番は、カプリ様にお任せしても大丈夫ですの?」
スープを空にしたカリンが頷き、カプリに目を向ける。
「悪い。俺も地下闘技場に籠もるから、留守番は無理だ」
それに続いて、カプリが今日の日程を口にした。
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