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??「クックック……」
嘲笑うかのような笑いがまだ幼さの残る少年から零れる。
「…な、んで……レイ…?」
紡いだのは、血まみれで少年の足元に横たわる、女。
どこかしら…少年に似つかわしい容姿を持つ、女だった。
その隣にはもう人の姿を保っていない、肉の塊。
か細い女の声
それを見下すかのように
冷たい視線を、その女に送る…少年
少年「…あぁ…ごめん…無駄な苦しみを、与えて…な?」
刹那…暖かい視線を女に向け─────そして……‐ベチャ‐───
何かを潰したような…
生々しい音が辺りに響く。
その少年、レイは
母を…
レイ「あーあ…簡単に死んじゃったな…父さんも。母さんも」
殺めた…
それなのに、少年は嬉々とした声音だ。
そして少し、考える素振りを、一瞬見せ…
レイ「さて、と…殺しに行くか…村人達もな」
そう言って
その少年は去っていった。
紅い、紅い…見るも無惨な…血肉の塊が転がっている、この場から…不気味な満面の笑みを残して…
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