しつこくて憎めない奴ら

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100年程前に封印した悪魔、メガリヤンの復活により、シアン王子の都は滅びた。 生き残ったシアン王子、幼馴染のライア姫と共に敵討ちとして旅を続けている最中であった。 旅先で出会った考古学者のリカルド、巨人のハガンは滅亡した王都から咄嗟に持ってきた片身である黄金の指輪と古の剣だけが頼りの二人にとっては心強いことこの上ない。 「すまない…こんなに俺達に協力してもらって。」 かなり歩き、体力精神力共に限界だった一行は、砂漠の真ん中でキャンプを張ることにした。 火を囲んで談笑している最中に、シアン王子からそんな言葉がポツリと漏れる。 「シアン…私も、役立たずでごめんなさい。」 「そ、そんなことないよ!俺が弱かったせいで国が滅びたんだ…」 励まそうとしているシアンだったが、ライア姫の表情がどんどん曇っていった。 そんな二人を、リカルドとハガンは陽気に笑った。 「そんな悲しい顔をするな、お嬢さん。それにシアン…俺はちっとも迷惑だなんて思ってない。」 「ガハハ!そうそう、俺達は仲間だろ!細けぇこと気にすんな!」 「ムルルー」 シアン王子の肩についていたマームンがゆっくり目を覚ました。 起こしてしまったか、と申し訳なくシアンはマームンの頭を撫でたが、マームンが起きた理由はシアン達が騒がしいから起きたのではなかった。
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