平成の世

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「へぇ珍しい。あけていい?」 本当に珍しい。あのお母様が私にプレゼントなんて。 コクンと小さく縦にふる。 気にはなったが海斗と一緒にあけようと思った。何故だか妙な胸騒ぎがして――― 「じゃあこっちきて」 ポンポンとたたかれた彼の横にすわる。 「あけるぞ?」 あけようとした彼の手を「待って」 「え?」 「あたしがあけたい」 自分で……あの母親が渡すものを確かめたい。 そう思ったんだ…… 「そうだな美優があけるべきだな」 彼が同意したのを確認し蓋に手を伸ばす。 「いくよ?」 ゆっくりとあけた箱の先……… 光が溢れんばかりにこぼれた。 なぜこうも神様は私を不幸にしたがるの?
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