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「ん?」
「お前さん…このブローチに見覚えはないかの?」
「え…」
「あるハズじゃよ。見たことが」
「いや、確かにあるけど…なんでそんなことじいやが知ってるんだ…?」
「知っとるよ。お前の両親のことならよーくな」
両親だって…?
「どっちだ…」
「うむ?」
「どっちの両親だ!本物か、育てたほうか!」
机を乱暴に叩いてじいやに詰め寄る。
「…今は言えん」
「どうして!」
「玲、落ち着きなさい」
「落ち着いてられるか!俺はずっと本当の両親の手がかりを…っ!」
背中が…痛い…!
「だから落ち着けと言ったじゃろうが…」
しゃがみこんでしまった俺を、ため息まじりにじいやが見つめた。
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