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孤児院は俺たちの怪盗の師匠、怪盗Gが盗んだ宝を資金に運営していた。今考えればすごいことだな…。
今はじいやって呼ばれているが、昔は名高い怪盗だったそうだ。
「っていうか、私たちも物好きよね。思い出の孤児院を盗みのアジトにしてしまうんですもの」
「あぁ…確かにな…」
孤児院は俺たちが今いる場所にあった。
突如謎の武装集団に攻め込まれ、焼け落ちた。
そこにじいやが新しく家を建て、そこをアジトにしている。
つまりは一見普通の家だが、中身は怪盗のアジトというわけだ。
「しかしじいや遅いわ…。この日に集まるように指示したのあの人なのに…」
左手にした腕時計を見つめてため息を吐く。
それだけの動作なのに、世の男性から見れば「色っぽい」んだろう。
が、俺からして見ればただの時間確認。それだけのことだ。
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