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ところ変わって空。
雲の下を飛ぶ2人と1体は、町の方角へと進んで行く。
「大丈夫ですか……マスター?」
ななよのやや後ろを飛ぶヒルデは、未だ危なげに飛行する主を心配する。
「大丈夫……かな。最初よりは大分マシになってきた」
「そうだね~流石に最初のあれは焦ったけど、やっぱり実践で成功してこその鍛錬だよね。うんうん(笑)」
少し余裕の出てきたななよと、その隣を仰向けになりながら優雅に飛行する紅葉。
飛び始めて少しの頃、危ういバランスを保って飛んでいたななよが、突風に煽られ墜落したのである。
落下していくななよを捕まえようとする紅葉。けれど伸ばした手は僅かに届かず、ななよは地表に一直線。
あわや物語完結と思いきや、突如ななよの周りが光出し、消えた頃には無傷で着陸しており事なき終えた。
何が起きたのか誰も判らず、服の特殊効果では? という結論で一応まとまっているが、不思議な現象であった。
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