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『あ~もしもし、御二人さん?何やら密談の最中みたいですが、話しは全て聞かせて貰いました~』
「っわぁ!!」 「……っ!!」
いきなりの声に驚く2人。
周囲を見渡しても他に誰もいな。
『ここよ、ここ。ヒルデに回線繋いで通信状態にしているだけよ』
慌ててヒルデを見る。先程から静かであったヒルデは、2人の少し後ろで微動だにしていない。
けれど声はヒルデから聞こえており、声色も違う。
「……その声は、もしかして月見(つきみ)さんですか?」
『せいか~い。買い物の追加を頼もうと思ったら、まさかこんな面白い話しが聞けるなんてね~。ではわたしはこれで……晩ちゃんの反応が楽しみだわ~♪』
最後の一言に紅葉は素早く反応する。
「待って下さい!! お願いします、どうかお兄ちゃんだけには秘密に!!」
『あら、わたしは良いのかしら?』
「えっ……そこは月見さんですし、何か献上したら許してくれるかな~って思いまして」
『……貴女の認識がよく分かったわ……。でもそうね、せっかくだから無条件で引き受けようかと思ったけど、そこまで言うなら1つお願いしましょうか♪』
(最初からそれが目的で盗み聞きしていたのでは? と思いますが、これ以上話しをややこしくしたくないので黙っておきますか……)
自分も巻き込まれないよう2人から少し離れ、静かに様子を見守るななよであった。
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