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門を抜け街に入る2人は、そのまま目の前の中央通りを進んで行く。
中央通りは街で一番大きく、中心部を東西に突き抜けている形のため、往来の中心として活用されている。
普段から人通りの激しい通りは、祭りの相乗効果により人で溢れかえっており、露店の数も倍以上出ている。
「相変わらず凄いな~。人がアリのようだね」
「嫌な例えですね……。ですがこのまま長時間ここにいてたら、人で酔いそうです」
「私も流石にキツいな……。じゃあ、少し別の通りに移ろうか。しっかり手を握っててよ~」
人の流れに流されていた2人は、流れに沿いながら徐々に端の方に寄っていく。
人の波に飲まれ手が離れそうになりながらも、何とか店の間から大通りを抜けると、隣の通りに移る。
隣の通りも賑わっているが、流れは大分緩やかになっており、2人はひとまず安堵する。
「あぁ~疲れた~。ななよ大丈夫だった? かなり無理やり来たけど……」
「少し痛かったですが、何とか。」
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