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「暑いなら別のに着替えたら?予備の服も渡したでしょ?」
暑さと闘い、掃除に集中していたななよに声が掛けられる。
気付かない内に近い距離まで近づいていた、ななよと同じく巫女衣装の女性。ななよは突然の姿に驚くも、静かに首を横に振る。
「心配ご無用です〇〇〇さま。この程度の暑さ、鍛錬と思えば涼しいものです」
先程、暑さで朦朧としかけていた者の言えるセリフでは無かった……
「それに、こちらの服は〇〇〇さまより初めて頂いた物。もはや私の一部。例え暑くても寒くても、これだけは変えられません」
ななよのキッパリとした返答に、〇〇〇と呼ばれた女性は小さく溜め息をつく。
「相変わらず変わった子ね…贈った本人としては嬉しい限りだげど、健康管理には注意しなさいよ。只でさえ病み上がりなんだから……それと〇〇〇さまはやめなさいって言ってるでしょ。言うこと聞けない子はお仕置きよ~」
「うっ……了解しました〇〇〇さ……ん」
「……まぁそれで良いか。これからはそれで呼ぶよう~に。それと午後からは●●●と町に買い出しに行くんでしょ。掃除もほどほどにね」
了解です、とななよが答えると〇〇〇は納得がいったのか頷くと、どこに用意していたのか水筒をななよに手渡し神社本殿の方に歩いていった。
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