記憶

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ポスッ 枕が絨毯の上に落ちる。 その音に反応した二人の姿。 その中でも早く反応したのが… 『…っ美央?!何して…』 裸の…ママだった。 私はこの状況の理由がわからない。 何をしていいのかもわからない。 『美央!どうして寝てないの?!』 突然ママは怒り出した。 タオルを自分の体に巻いたママは 私の目の前まで近付いて来た。 『ねぇ?!』 ママが私の肩を掴んで揺さぶる。 同時に私の心も大きく揺れた。 涙が…溢れてきた。 遠くから男の人の溜め息と ママの怒声が私を責め立てる。 『美央はいい子でしょう??  いい子は寝てなきゃいけないの!!』 パンッ 乾いた音が部屋に響く。 私の目から一粒の涙がこぼれ ママの太股あたりに落ちた。
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