さよならなんて聞きたくない

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「かやちゃーん、」 いつもの様に生徒会室に入ると 珂耶は耳だけで俺を確認した。 「なに??」 用件だけを伝えろと言わんばかりに 威圧的にそれでも彼女特有の 柔らかい物腰で聞かれ、 いつものように彼女の隣 (といっても椅子のひじ掛け)に 腰を下ろし、彼女の手元の紙を覗く。 「用はなに??」 もう一度、聞かれる。 「珂耶ちゃんに会いに来た。」 「………、帰りなさい」 下を向いたまま哀れむような表情を見せ、 短く発した言葉は俺を遠ざけた。 『帰れ、って…』 なかなか酷いんでないの珂耶ちゃん… 「聞こえなかったかしら??」 紙から顔をあげてこっちを見た 彼女の目にやっと俺は写った。 「…?!」 「驚いた??」
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