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~解錠6日目~
あの言伝以降も
俺以外を感じるのは
[減らない]消耗品たちだけだった。
「………………はぁ」
生理的欲求、保身的欲求を
身を粉にするまでもなく満たされ、無償での永久居住も可能であり、なんともまあ無害な現況に飽くまで
大した時間はかからず、
早々に身の上を振り返り
世間(ソト)に思いをはせる。
つまりは
生きるために何不自由ない生活の中で[孤独]という不自由に気づき、根負けしたようだ。
俺の服は、ご丁寧にビニールに包装されていた。
風呂上がりの肌は、それらの懐かしい着心地を助長した。
すると服の隙間から
ひらり、と落ちたモノに気付く。
「(……写真?)」
ポラロイド写真に写っているのは警戒心丸出しな俺と、、
「…俺とぉ…………
ええ…あ!……………ああ?
ん~……誰だし」
こんな色気駄々漏れなやつ、
俺は知らん。
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