優等生くんのむかーし

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絋斗「………。」 絽斗「………。」 その後、5分くらい沈黙が続き先に口を開いたのは絽斗だった。 絽斗「絋斗…お前さぁ~その女に礼言いたいんだろ?なら少しは自分で探してみたらどーだ?手伝ってやるから。」 絋斗「はぁ…だからー俺、族の事わかんねぇから族に入ってるお前に聞いてんだよ!」 絽斗「じゃあ、紘斗も俺が入ってる族に入るかっ!!」 紘斗「はぁっ!?」 突然の絽斗の提案に紘斗はびっくりして大声を出し呆然とする。 絽斗「だ、か、ら、ここ病院!」 そんな紘斗に絽斗は可愛く病院だと忠告した。 絽斗「ということで、紘斗には族に入ってもらう方向で話進めてーちなみに、族名は〝月龍華(ゲツリュウカ)〟!女を探すのはまず族に入ってからだぁー!」 絽斗は自分の入っている族に紘斗を入れるつもりらしく族名を言った。 紘斗「はははっ……。」 紘斗からは乾いた笑いを発し、絽斗はご機嫌で病室のドアを開けて振り返った。 絽斗「それじゃあ、総長に言いに行って来るから、またなっ。」 今から自分のやるべき事を伝えると絽斗は鼻歌を歌いながら颯爽と病室を後にした。 紘斗「頑張れ……俺っ!」 残された紘斗は無理やりポジティブ思考になったのだった。
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