2010/09/06

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  そして、すぐ後ろを走る2台が彼の身体を乗り上げ転倒。 彼はブーメランのようにクルクル廻りながら、路面を滑走した。 止まった彼はぐったりしていた。 まさに才能を開花させた矢先の、あまりにも突然過ぎる『死』だ。 彼はまだ19歳で、カメラを向けると笑顔ではしゃぐ、あどけなさの残る少年だった。 よく、『生まれた意味がある』『生きる意味がある』と言うが、本当にそうか? と思ってしまう。 彼の生きる意味……生まれた意味……とは何だったのだろうか。 階段を登りは始めた彼を、運命とやらが突き落としたのだ。 例えるなら、ずっと想い続けていた人と、やっと付き合うことができて、手なんか繋いだりして……でもキスもエッチしないまま死んでしまったのだ。  悔いはないかい? きっと、あるに決まってるよな。 サヨナラ……富沢祥也。 オレは悔いのない人生を生きれるかな。 生きたいよ……生きたいよ……悔いなく生きたいよ。 かっこよく生きれなくてもいい。 幸せだったなと、振り返りながら死にたい。 だからオレは生きるよ。  
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