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リビングに行き
お母さんが作ってくれた
目玉焼きを食べようとした
―その時
ちゃらりーちゃらりらりーらー♪
携帯が鳴った。
(嘉門○夫のこの曲ってことは凉子からだ)
凉子は私の親友だ。
凉子はもともと
東丘高校志望で、
これで小中高一緒って
ことになる。
切っても切れない
縁ってところだろう。
「もしもし凉子?朝早くからどうしたの?」
「朝早くって、あんた今何時だと思ってるの!?もうすぐ入学式始まるわよ!入学式来ないつもり?」
「え?!今まだ8時半だよ…って…は、8時半ーー!?」
リビングの時計を見たら
すでに8時半を回っていた。
未夢の部屋の時計は
1時間遅れていたのだ。
「お母さん!なんでもっと早く起こしてくれなかったの!?」
「知らないわよ。何時に起こせって言われてなかったし」
「わーん(涙)」
急いで顔洗って
歯を磨いて
新しいローファーを
履いた。
玄関を出ようとした時
お母さんが私を呼び止めて
「今日入学式行けなくてごめんね。急に仕事が入るなんて…今度お祝いしようね」
すでにスーツ姿の母が
言った。
「その話しは昨日いっぱい聞いた!気にしてないから大丈夫!それじゃいってきまーす」
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