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「おい、向こうに凄い小学生がいるんだってよ!!」
「凄い小学生? どんなやつだよ。」
「分かんねぇけど、とにかく行ってみようぜ!!」
そう行って、少年二人が走って向かったのは、隣にある野球場
どうやら、ジュニアリーグの野球大会が行われているようで、休日でもあるせいか、スタンドは選手の保護者らしき人達で埋め尽くされていた
「凄い人の数。俺達の時はこんなに人いなかったよな。」
「何か、試合してるの有名なチームらしいぜ。で、その凄いやつは───。」
その瞬間、言葉を遮るように甲高い金属音が鳴り響き、少年達を含めたスタンドの人間は全員、打球の方向に目を向ける
しかし、少年の視界に入る前にボールはレフトスタンドへ消え、打ったバッターは右手を高だかと挙げてベースを回っていた
グラウンドの外野には少年野球用にスタンドから離れた所にフェンスが作られているのだが、打った打球はそれを遥かに越えていった
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