神谷 優真 =『あの夏』の記憶=

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───一球で あの一球で、全てを台なしにした 仲間の頑張りも、3年間の努力も 相手のベンチから歓喜の声が上がることもなく ただ、グラウンドが静寂に包まれる そのうち審判が慌ただしく動きはじめ 止まっていた時間が動き出す ある者は泣き崩れ ある者は怒声を響かせ ある者はただ呆然と立ち尽くす そんな時、彼の心にあったのは────
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