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「カートライル・ジョーン」
静かに、初めてブレインは、ジョーンの名を呼んだ。
「―――何故、No8が刻まれている?」
床で、浅い呼吸を続けていたジョーンが、呼気と共に血を吐いた。
ジョーンは、痺れた身体を起こそうとする。
その背の血が、轟流となって、流れ出る。
「―――動かない方がいい」
ブレインは、ジョーンを諌める。
動けば―――、
ぎりぎりで止めた傷が、致命的な傷となる。
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