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「―――私も、……組織の元に集められた個体」
ジョーンが、躯を起こした。
流れ出る血など見えていないかのように。
「だが―――、組織に命乞いをしたあの時、私は、既に死んだ」
ジョーンの大量の黒の血が、床に血溜りを作っていく。
「……処理の代わりに、新たなチェッカーを脳に埋め込まれた。……自爆装置が組み込まれている。私は……、もう、組織から逃れられない」
それが、No8の認識番号を背負うカートライル・ジョーンの業。
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