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「ローズが―――、助けを呼んだのだろ?」
ブレインは、肩を竦めてみせる。
カートライル貿易社のベンツでの襲撃。
摩天楼の爆破の前の小型爆弾の設置。
確かなメッセージ性は、此処に繋がった。
ローズが、瞳に溜まった涙を拭う。
「私は……、心の何処かで待っていたわ。奇跡なんてないと思いながら、本当はずっと、あの日の迎えを諦められずに…………」
―――でも、それは、奇跡と呼ぶしかない可能性だった。
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