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「……買被り過ぎだ、フローラル」
可笑しそうに笑ったジョーンの口元から、紅の血が流れていく。
「私は……、待っていたのかもしれない。この日が来ることを―――」
ジョーンが、深く、息を吐いた。
「フローラル、私は、赦されない傷を君に負わせた―――、バラのタトゥ」
―――それは、僅かな間だった。
ジョーンは、動かないはずの右手を持ち上げた。
右手に握られた銃口が、自身の頭に充てられる。
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