20.pray

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「……買被り過ぎだ、フローラル」 可笑しそうに笑ったジョーンの口元から、紅の血が流れていく。 「私は……、待っていたのかもしれない。この日が来ることを―――」 ジョーンが、深く、息を吐いた。 「フローラル、私は、赦されない傷を君に負わせた―――、バラのタトゥ」 ―――それは、僅かな間だった。 ジョーンは、動かないはずの右手を持ち上げた。 右手に握られた銃口が、自身の頭に充てられる。
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