出会い

3/29
前へ
/166ページ
次へ
ブオオン! しばらく鳴り止んでいたエンジン音が、再び静かだった部屋を呑み込んだ。 またか・・・。そうつぶやいたオレはベッドからでて立ち上がり、その音の発信源へと向かった。 窓の前に立ち、そこから首都高速を猛スピードで走る車たちを眺める。 首都高速近くのマンションに入居して一週間、金はかかるが非常に交通の便が良く、最初は高かったが良い買い物をしたと周りに自慢していた。 でも今は逆。この騒音のせいで寝不足。朝まで止む気配がない。 引っ越そうにも、金もない。 ('A`)「ま、いいや」 半ば諦めたようにドクオは呟き、100均で買った耳栓をはめ、ベッドに潜った。
/166ページ

最初のコメントを投稿しよう!

107人が本棚に入れています
本棚に追加