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「着いたわ。ここよ」
「え?」
他愛のない話をしていたらもう着いてしまったようだ。
急に現実に戻されて戸惑っている彰子をよそに晴香は扉に手をかける
「さ、行くわよ」
「は、はい」
ガチャ
「しつれいしm「彰子~」
「久しぶり。元気だった?」
「ひ、久しぶりです。和祢さん」
「あ~もう可愛すぎ。」
そういって抱きしめて来る。
嬉しいのはわかるんですが、苦しいです。
そんなことには気づいてくれないであろう和祢はどんどん力を強くする。
「和祢、いい加減離さないとその娘死ぬぞ。」
「へ?あ、ごめんね彰子」
「い、いえ」
「あと一人だね。」
「そうだな」
周りを見てみると、私と同じネクタイをした女の子が座っているのが見えた。
「彰子、その娘の隣に座って待っててくれる?」
「はい」
隣に座ると目を合わせて微笑んでくれる。
「初めまして一組の成沢さんだよね?私、斎藤愛香宜しくね。」
「うん宜しくね」
「ごめんなさい、遅れました。」「あ、阿部さん遅れてないから大丈夫だよ」
「え?でも、時間・・・」
「昌浩がまただ」
「また、ですか?」
「そ、また」
「仕方ないがな。あいつモテるし」
「自覚してないけどねぇ」
「すいません。遅れました。」
再び開いた扉から入って来たのは同じ一年のようだ
「まだ遅れではないから大丈夫だ」
「そうですか、よかった」
「林君はなにをやっているのやら」
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