◯◯の虫

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◯◯の虫

風が吹く。 草原を駆け抜けた。 その風で、 カウボーイハットのような帽子が 舞い上がった。 「あ、くそっ!!」 そう言い、少年――俺は、帽子の後を追う。 「待たんかぼけぃ!!!」 んなコト言ったって ムダなのは百も承知。 知ってるけど 止められない。 こういう性格なの、 俺って(笑) 少年は走った。 フワッと、一瞬 帽子が宙に止まる。 そして急降下。 来たぁぁ!! 自分より15メートルほど前方の地面に向かい 帽子が落ちていく。 そして。
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