◯◯の虫

2/6
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
気が付くと、目の前には顔があった。 「うっ」 思わず口に出してしまう。 それを見て、その顔は喜びに染まった。 「大丈夫か?」 「は、はい」 上から覗き込むようにして 少年の目をじっと見る。 そして何やら頷くと 「ちょっと待ってな」と言い残して どこかへ行った。 少年はゆっくりと上体を起こして いま 自分がいる場所を確認する。 が、しかし 自分がいるのはテントの中のようで、 自分が先程までいた草原から どのくらいの位置にいるのかは 把握出来なかった。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!