俯瞰天国と弾ける陽気

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「そうだよ」 「あっしは場をぐちゃぐちゃにするよ?落ち零れだし」 「そんなこと、ないだろ。皆楽しめるはずだ」 「あっしが全種目優勝するのにかい?誰もあっしには勝てない、そんな状況で誰が楽しめるって?」 空気が読めてないなぁ、たーくんは。 あっしなんか、ほっとけば楽しめるよ。 そう続けざまに言う零。 「そうだね。いつもならそうかもしれない。だけど、今回は違う」 「……?」 「団体は衆の力が試される。いかに零だからって簡単には勝てないだろうね」 「……本当にそう思うの?」 なんて顔して聞きやがる。 諦めながら、希望を持ってるような。 そんな顔されたら……期待に応えたくなる。 「よし、じゃあこうしよう。零は最初一人で出なよ。それで、僕達団体と一対多で戦おう」 「……へぇ」 「僕達のメンバーは分かるよね?いくら零だからって、これだけの面子を一気に相手するのは無理じゃない?」 「はは、無理?無理だって?たーくん、あっしを舐めてないかい?世代最強はどんな状況だろうと揺るがないさ。いいよ、久しぶりに空気を読みたい気分になってきた」 ……乗せることは出来たみたい。 しかし、自分の口の上手さに酔いしれていたのが悪かったのか。 この後の提案に、僕はあっさりと乗ってしまった。 「ただし、たーくん達が負けたらあっし、学園からバイバイするね」
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