人間観察と毒入り美人

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「射楽、まだお前だけか?」 「ですよですよ、もう射楽ちゃん暇すぎで死にそうだったしっ!そんな時に現れた救世主!めしあっ!イッツユー!!さぁ、結婚してっ!!!」 「百年早い」 「待つよっ!」 「本気か!?」 「んーん、嘘」 びしっ。 デコピンを使った。 効果は抜群、ぐんぐんだ。 「えっぷ!ひどいっ、射楽ちゃんは告白しただけなのにっ」 「嘘だろうが」 楽しいです、朝から最高です。 まぁ、置いといてスルーして。 現在時刻8:30 登校は8:40までと決められている。 クラス内にはちらほらと空席が見えるが、どうやらその全てが僕と射楽がいつも一緒にいるメンバー、いつメンらしい。 よって最初に戻り、射楽だけ、の意味が知れる。 「遅刻かよ……やれやれ、不良はこれだから困るぜ」 「誰が不良かな、青君」 背後から殺気を感じた。そこには黒髪和服美人がいた。 げっ。 気配を感じなかった。 こいつ、また腕を上げたか…… 「おおっ!かざっちゃん、おはっ!」 「あぁ、おはようさん射楽君」 この堅苦しい話し方をした神出鬼没野郎は、どうやらいつメンの一人らしい。 ……いや、どうやらもらしいも無いけど。 鹿威 風流(ししおどし かざる) 学校に和服で来る唯一の女子(男子にも何故かいる)、腰まである長い黒髪、堅苦しい話し方。 二つ名、和製クールビューティー 詳細報告、以上。
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