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妹の立場では、そんな兄は自慢の兄だ。
「ハ……クション」
「ほら風邪引いちゃうよ。
早く着替えてきな。
じゃないと、圭さんにまた私が睨まれるんだから」
はぁーい。と生返事をし、苦笑する愛里さんに背中を見せる。
入社して今まで、愛里さんは私の世話役として面倒を見てくれていた。
そのお陰で、今じゃ社内イチの仲良し。
言われるまま、ロッカールームへ向かうとそこには誰も居ない。
そうだった。
結局、遅刻してるんだ。
愛里さんには突っ込まれなかったが、壁に掛かっている時計は既に始業時間を過ぎていた。
急いで行っても、遅刻は遅刻。
だったらゆっくり行こう。
そう、勝手な解釈した私はゆっくりロッカーのドアを開けた。
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