第1話

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  「ん……」 ふわふわな夢心地。 もっと漂っていたいけど、何かが私の体を覆い邪魔をする。 寝返りをうち逃れようとするが、がっちり体に巻き付き離れようとしない。 「じゃ………ま」 力の入らない腕を振り上げ、そのまま重力に任せて力を抜く。 ゴツン! 「……痛っ!」 固い何かが腕に当たり、何かが言葉を発する。 何かは勿論私ではなく、疑問に思い、重たい瞼をうっすらあける。 ぼやける視界は瞬きを数回繰り返すと、次第にはっきりしていく。 「け……い?」 顔を歪ませ、苦痛に耐える圭が居る。 しかも、また同じベッドに横になって。
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