第九章 狙われた天使。

19/20
1746人が本棚に入れています
本棚に追加
/195ページ
「俺は、好きな女のためなら、政治家だって敵に回すさ」 高橋は、無言で陸を睨みつけたまま、警察に連行されていった。 部屋の中に残された私たちの間には、沈黙が続く。 その沈黙を破ったのは、奏さんだった。 「陸さん、かっちょいー!イケメン!」 ……この、緊張感のない一言が、みんなの強張った表情を柔らかくさせた。 「……奏、お前こんな時でも軽いな。でもなんで銃なんて持ってんの?」 陸の質問は、私も気になっていた。 なぜ、警察でもないのに奏さんは銃を……? .
/195ページ

最初のコメントを投稿しよう!