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「俺は、好きな女のためなら、政治家だって敵に回すさ」
高橋は、無言で陸を睨みつけたまま、警察に連行されていった。
部屋の中に残された私たちの間には、沈黙が続く。
その沈黙を破ったのは、奏さんだった。
「陸さん、かっちょいー!イケメン!」
……この、緊張感のない一言が、みんなの強張った表情を柔らかくさせた。
「……奏、お前こんな時でも軽いな。でもなんで銃なんて持ってんの?」
陸の質問は、私も気になっていた。
なぜ、警察でもないのに奏さんは銃を……?
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