有明先生と瑞穂さん

8/10
前へ
/140ページ
次へ
瑞穂は真っ赤に染まった顔を上げて、 ギュッと有明の服を掴んで口を開いた。 「私も、先生に会えなくて、すごく… すごく、淋しかった…ですっ…!」 さらに服を掴む力が強くなり、 有明は瑞穂のちょっとした仕草にでさえ クラリと抱き締めたい衝動に襲われる。 (うーん…まさか こんな可愛いこと言われるとは…予想外だな…) 有明は抱き締めようと 開きかけた腕をぐっとこらえた。 「………先生?」 「はい。」 「…ちゅー、もう一回してください?」 ―――あぁ、もう知らない。 「…瑞穂さんは小悪魔通り越して悪魔だね。」 ふと笑って有明は こそばゆい胸をおさえながらも 瑞穂を抱き締める。 「えっっ!?悪魔ですか!!?」 「瑞穂さん目閉じて。」 「!!………ンむっ…」  
/140ページ

最初のコメントを投稿しよう!

436人が本棚に入れています
本棚に追加