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「………休憩すっか。」
闇夜は動かし続けていた足をようやく止めて、近くに倒れていた巨木に腰を降ろした。
闇夜の周りには木々が鬱蒼と生い茂り、不気味さを煽るような鳥の鳴き声が遠くから聞こえる。
しかし、闇夜は気にした風もなく、呑気に鼻歌を歌った。
戦争で大事なのは、どこを自分の根拠地にするかだ。
これが時に自分の生死すら分かつという。
闇夜の中で、すでに根拠地は決まっていた。
第4都市―――この戦争が勃発した場所だ。
戦争を終わらせるには、まず根源となった場所を制することが近道だと考えた結果だった。
もちろん、危険は通常より増すがそれくらい覚悟の上だ。
「んー…そろそろ行くか。」
そう言って立ち上がった瞬間。
ふと、光輝の顔が頭を過ぎった。
「………っ。」
できることならば、味方同士として共に戦争を止めたかった………。
そっと、腰に収めていた暗黒剣の柄を撫でる。
「………行こう。」
暗い気分を振り払うように、力強く足を踏み出す。
都市まではもうすぐだ。
必ず、俺がこの戦争を終わらせる………!!
…To be continue…
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