第一章 混沌の始まり

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金髪ロールの少女は、西欧人形のような雰囲気を纏っていた。 その瞳は、紅い満月のようで、鋭い目線は私を射ぬいていた。 更には独特の、プレッシャーを放ち、威厳のようなものが表れている。 ………空気が………重い。 少女「こんな所で何をしているの?」 ちる「えっ?えぇ、と……。じ、事件の調査をしてたの。」 嘘をつくと、その瞬間に首を撥ね飛ばされそうだった。 少女「事件?あぁ、世間では連続猟奇殺人事件なんて言われているやつ?」 私は首を縦に振った。だんだん体も軽くなってきた。 少女「……貴女、今日からこの辺りを探し始めたの?」 ちる「う、うん。表ばかりじゃ見つかりっこないと思ったから。」 ふーん、と少女は小さな手を顎に当てる。 少女「じゃあ、貴女じゃないわね。」 何が私じゃないんだ?事件の犯人の事?当たり前じゃない。私は虫くらいしか殺せないよ。 少女「まぁ、いいわ。ここは危ないから『表』に還りなさい」 ちる「帰るつもりだったんだよぉ。」 少女「あらそうだったの。それは呼び止めちゃってごめんなさい。」
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