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金髪ロールの少女は、西欧人形のような雰囲気を纏っていた。
その瞳は、紅い満月のようで、鋭い目線は私を射ぬいていた。
更には独特の、プレッシャーを放ち、威厳のようなものが表れている。
………空気が………重い。
少女「こんな所で何をしているの?」
ちる「えっ?えぇ、と……。じ、事件の調査をしてたの。」
嘘をつくと、その瞬間に首を撥ね飛ばされそうだった。
少女「事件?あぁ、世間では連続猟奇殺人事件なんて言われているやつ?」
私は首を縦に振った。だんだん体も軽くなってきた。
少女「……貴女、今日からこの辺りを探し始めたの?」
ちる「う、うん。表ばかりじゃ見つかりっこないと思ったから。」
ふーん、と少女は小さな手を顎に当てる。
少女「じゃあ、貴女じゃないわね。」
何が私じゃないんだ?事件の犯人の事?当たり前じゃない。私は虫くらいしか殺せないよ。
少女「まぁ、いいわ。ここは危ないから『表』に還りなさい」
ちる「帰るつもりだったんだよぉ。」
少女「あらそうだったの。それは呼び止めちゃってごめんなさい。」
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