ぷろろぉぐぇ

5/10
前へ
/88ページ
次へ
大学の授業も終わり、わたしはそそくさと帰路につく。渚は「一緒にサークル入ろう」って言ってくれるけど、わたしには思いっきりサークル活動出来ない理由がある。 わたしの通ってる大学は選択授業なので、次来るのは明後日になる……のかな? 一人、マンションへと歩きながら心の中でそんなコトを呟いてみる。空を仰いでも自由な雲に嫉妬してしまうだけだから、わたしは俯き早足で帰る。 「ただいまぁ」 自宅のドアを開け誰もいないのに帰宅の知らせを告げる。 電気を点け、玄関に置いてあるカレンダーに目をやる。 「また明後日か……なんでわたしだけ……」 玄関でガックリ肩を落とし、シャワーを浴びてソファーにダイブする。全てを忘れられる至福の時……。 わたしは基本、一度家に入ったら外には出ない。極度のインドア派、渚には「カワイイのに勿体ないよ」とか言われるけど、コレもそう。わたしにはむやみやたらに外に出れない理由があった。 ソファーでごろごろしていたら、いつのまにかカーテンから光を感じるコトが出来なくなっていた。すっかり日は沈み、2台ある携帯の画面にはPM11時との表示。 「明日は慎吾くんと約束があったなぁ」 呟きながら起き上がり、明日の準備と着替えを済ませる。ダボダボのパジャマを着てベッドへ。わたしは眠りに就いた。 そしてわたしはコノ日も、ある夢を見たんだ。
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!

58人が本棚に入れています
本棚に追加