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「そういえば今回の勇者、噂で聞いたけどかなりのヘタレのようだけど本当?」
「とびきりのヘタレ。きっと先代が見たら驚く。それくらいヘタレ」
メグ曰く、既に噂が流れているらしく、その殆どが悪評、彼のヘタレさについてらしい。
哀れジャック。君のことは数秒ほど忘れない。
「でもお母様がちゃんと魔王さまをやっているから安心したわ……お母様のことだから何かしら失敗してるのかと心配してたんだけど」
君の予想は間違いなく当たっている。
もしイリアの失敗が分からないのなら、最初の章を参考にするといいだろう。
「少し失敗したけど、それほど大したことでもないから。
監視カメラのマイクが何故か入ってて、声が漏れてただけだしね」
「だけ、ではありませんよ!大事です!
もしネタバレなんかしてしまったらどうするおつもりですか!?」
母が娘に叱られるというのはこの上なく情けない光景だが、イリアはメグの話を右から左へとスルーしている。
これならば娘が家出したくなる理由も少しはわかる気がする。
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