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氷柱の王城 虚構と幻影の華
水晶の玉座 残響と幻想の夢
蒼青は虚空を渡る翼
草木も琥珀と眠る姿
雷鳴に轟く《神の涙》
迫り来る終焉は《禊》
紅降り行く《獣の涙》
追い掛ける舞は《祓》
桔梗を胸に
竜胆をその手に
勿忘草は泣き続け
篝火草は静かに笑う
不自然な笑顔は強がりなのか
ならば、
その涙にどう説明をつけようか…
束の間の喜びの為に
永遠の哀しみを払い続けるなら
ヒトは何故在り続けるのか、
何故在るのをやめぬのかと、
月冷酒を片手に
妖はひとりごちて《笑った》
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