ハツコイ 2

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あの日、夏祭りの帰り道。 慣れない鼻緒が痛くて、ひょこひょこと歩いていた私。 「足、痛いの?」 暗がりからの声に飛び上がって振り向くと、……キミがいたね。 この顔、知ってる。 同じ学園の中等部の、生徒会長。 「うち、どこ?」 「……え?」 「そんな歩き方じゃ、朝までにあの角までが精一杯」 キミはそう言って、幼い笑顔を私に向けた。 「送る。ほら、つかまって」 差し出される手。 おずおずと手を重ねると、鼓動がおもしろいくらいに跳ねあがった。 そう。 ……あの夜に、私のコイは動き出したの。
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