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フロアの中で煌めくミラーボールよりも美しく、一際輝いているそのコを目掛け、近付き声をかけた。
真鍋「見ない顔だね?」
地元では恐れられ、危ない存在として敬遠されがちな真鍋に対して物怖じせず、声を掛けてきた真鍋を不敵な笑みを浮かべ見つめている。
それどころか、真鍋が飲んでいる瓶ビールを無言で奪い取りゴクゴクと飲み始めた。
3口ほどビールを飲み終えると、再び不適な笑みを浮かべ、女はようやく真鍋の質問に答えた。
女「そう。先月までアメリカにいたの。」
真鍋「へぇー、だからだ!名前は?」
女「ケーコ…青木恵子っ!」
真鍋「ご丁寧に、フルネームで教えてくれて、ドーモ。」
真鍋はケーコの手からビールを取り戻し、残ったビールを豪快に飲み干す。
真鍋が話そうとすると、ケーコは真鍋に近付き耳元でささやく。
ケーコ「アナタの事はよく知ってるわ。岡山じゃ有名人だもんね。みーんな、アナタの事見てる…ほらぁ。」
ケーコの発言につられ、周りを見渡すと、真鍋と目が合った人達は軽く会釈をした。
ケーコ「ねっ。真鍋ケータくん。」
ケーコに視線を戻す。
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