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それからは何とも賑やかと言うか…
騒がしいまま学校に着き。
そして……
「何でわざわざ俺が手伝わなきゃなんねぇんだよ?」
「文句言わない!どうせ暇なんでしょ?だったら資料運ぶのくらい手伝ってくれてもいいじゃない」
「あのな……俺がいつ暇してるって言ったよ?お前の勝手な都合で決め付けてんじゃねーよ!」
苛々した様子の遼と珠紀は図書室に来ていた。
それも先生に次の授業で使う資料を教室にまで運んどいてくれ。との頼み事をされたからである。
「あぁ…あった。コレかぁー……」
何十冊と重ねられている本の山を見て
正直、溜め息が零れた。
「じゃー遼はそっちの山持って!私はこっち持つから」
と自分の目の前に出来ている本の山を持ち上げようとするが一冊、一冊が分厚い為、そう簡単には持ち上がらない。
そんな珠紀の姿を見かねて
「無理に持とうとしてんじゃねぇよ。ほら、これだけ俺が持ってくから早くしろ」
そう言って珠紀が本来持つ方の本の山の中から5冊程抜き取り自分の山にへと重ねる遼。
「ちょ……そんなに増やして大丈夫なの?!」
珠紀が心配するも
「……これくらい…なんとも……ねぇよ…」
と言いながらも、実はとても苦しそうだ。
「やっぱりそんなに持ってもらうの悪いよ!ねぇ、ちょっとこっちに貸しなさいってば!」
「平気だっつってんだろ!おら早く教室戻るぞ」
「平気って言いながら、フラフラしてるから心配してるんじゃない!」
ここが図書室だと言う事も忘れて騒ぐ2人に
「おい……騒ぐなら場所を考えろ。2人共。」
静かな声で注意を受ける。
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